【コラム】Lightningケーブルの商品イメージが「のっぺら坊」の理由とは

Amazonやら楽天やらヤフーショッピングやらで、Lightning端子が消されてる商品写真を見たことありますか?

ショッピングサイトなどで「Lightningケーブル」で検索してみて下さい。CGで作られたLightningケーブルの商品画像の場合は、いくつか「Lightning端子がのっぺら坊」である事が分かります。

CGクリエイターの問題ではなく、それにはちゃんとした理由があるんです。

今回はその理由を解説していきます。

 

非正規商品が端子を隠す理由

こちらはApple認証ことMFiのAnker製Lightningケーブルです。認証を受けているケーブルは何も隠すこと無く掲載することが可能です。

しかし、のっぺら坊のケーブルの場合は確実に非正規ケーブルだと断言できます。しかも非正規かつ横流し品のLightning端子が使用されています。いわゆる不正入手した物を利用して製造している(または同じ金型を利用して製造した)物であるという事です。

中国の通販サイトでは以下の画像の様に未使用のLightningがバラ売りされています。正規とは比べ物にならないくらい安価です。

▲ヘッドは簡単に購入可能。それも安い。

Lightningに関する仕様や形状はもちろんAppleが権利を持っています。

その為、他社が同じ形状や規格をもった物を許可なしに製造・販売することは権利の侵害にあたります。その不正である事柄を気にしている事から多くの非正規ケーブルのLightningの画像は「のっぺら坊」になっているのです。そんなの気にしないという鋼の心を持つ業者もいますけどね。

 

※旧型の非認証ケーブルは正規の物が流れたのではなく、形状が全く異る雑な物です。Apple公式の模倣品を識別するページで確認することができます。

 

権利侵害を回避するLightning

Lightningの規格を回避して堂々と製造・販売できる物は、ダイソーLightningケーブルが有名です。

こちらはAppleの仕様とは異なり、リバーシブルではなく片面充電。それに端子配列も異なります(パッケージには特許申請中などの記載もあり)。

引用元:カミアプ|http://www.appps.jp/122955/

また、別商品ではLightningと殆ど同じ形状を持ちつつ、片面端子に仕様変更するという回避策を行っているメーカーもあります。

▲マグネット式ケーブルのiOS用ヘッド

しかしながら権利侵害に対しての回避策を行っているメーカーは少なく、そのまま販売していることがほとんどです。

 

Appleに訴えられないのか

可能性があるから隠すのでしょう。

Appleが本気になればそこら中のケーブルメーカーが落とされるのは間違いありません。しかし、この件についてAppleは何もアクションを起こしませんし、起こす気配もありません。それが模倣品製造工場を調子に乗らせている原因となっていますが。

この点をAppleサポートに連絡したものの、「自体は把握している」「知らなかった」など、まばらな回答。詳しい話を聞きたい旨を話して、御上様からの回答をいただける約束をしましたが回答は帰ってきませんでした。日本のAppleも主に、本国の意志に基いて…的な感じでは言っていましたのでスルーは必然ですかね。しかたない。

 

 

当時の出来の悪い非正規Lightningケーブルとは異なり、ここ1、2年で登場したFakeE75の非正規Lightningケーブルは絶対的エミュレーションにて「アップデートしたら充電できなくなった」問題は限りなく発生しなくなりました。

その為、現在はMFiケーブルを数千円で買う価値もなく安価な「のっぺら坊」のLightningケーブルでも満足の行く充電環境が手に入るという訳です。むしろのっぺら坊の商品の方が「本家の横流し品を使っていますよ」という答えになっているかもしれませんね。

 

(まじこ)

 

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