【注意喚起】メルカリで売ってる純正Lightningケーブルは99%偽物【華僑北路へ返品してきた】

メルカリではスマホ用充電ケーブルなんかは市場価格よりかなり安価で、中華価格と言っても過言でない値段で手に入ることでも重宝します。

iPhoneに付属している純正Lightningケーブルも非常に安価に販売されていますが、純正品を謳うLightningケーブルは殆どが「純正品じゃない事を知らない業者」が販売しているものになります。

しかし、彼らも詐欺行為で偽物を純正品としているわけでもないのです。では何故そのような事になっているのか、今回はその仕組を説明していきます。

 

・箱と一緒に写して純正と思わせる

参考例です。写真の商品を指摘する物ではありません

 

メルカリで「Foxconn」または「純正 Lightning」のキーワードで検索すると該当商品は沢山出てきます。FoxconnはiPhoneの組立て製造や、付属の純正Lightningケーブルを製造しています。

なので、Foxconn製=iPhone純正Lightningケーブルという解釈は間違っていません。

販売者の特徴としては箱+Foxconn製で写真を取っていることが多く、いかにも箱に入っていました的な売り方が多いですね。

メルカリの販売者の中には、本当にiPhoneに入っていたLightningケーブルを販売している人もいることでしょうが、大量の安価な偽物と一緒に埋もれてしまうような悲惨な状況になっています。

 

・何を持って偽物なのか

別の偽物ケーブルの結果

まず、この手の商品は中国から仕入れています。

中国業者は「これは本物だ」と言っているだけで証明する書類もなにもありません。純正品と中国業者が言ったから純正品!って事で日本の業者も販売してしまうわけです。もちろん、日本の業者側でちゃんと検証した結果を掲載していれば話は別です。そんな業者は今まで見たことがありません。秋葉系大手のショップでも堂々と店頭で偽物を売っていますしね。

また、本物と偽物を見分ける方法として「レーザー刻印がある」「Foxconnの袋に入っている」だから本物だ!なんていう業者もいますが、それは簡単にコピーされるので、本物の証明にはなりません。

言い掛かりでは?

と、思うでしょうが、実際にこの偽Foxconn製ケーブル検査の為に、輸入したり中国深センの華僑北路に行くなどしてきました。

 

・こんな方法で確認した

華僑北路の無印ケーブル屋はこんな感じ

1、Aliexpressで純正品を謳うFoxconn製 Lightningケーブルを買う。

まずはあのAliexpressから輸入。販売業者は中国深センの華僑北路にある業者。その業者に何度も純正のFoxconn製である事を確認し、発注。

しかし届いたのは、フェイクC48チップの旧型偽物Lightningケーブル。フェイクE75でもないので、iOSのバージョンにより使用不可になるという一番使えない偽物ケーブルでした。購入額は1本あたり11元(180円)程度。さすがにこの価格じゃ相当無理がありました…(´・ω・`)

ちなみに、この偽物ケーブルを直接返却しに中国深センの華僑北路に行きました。結果は後記で。

2、iPhone修理や関連で流れている純正ケーブルを検査する。

これは知り合いのショップから委託され検証した物です。400円程度の原価だったようですが、検査結果はフェイクE75。間違いなく偽物でした。

どうやらiPhone修理業者が中国業者から修理部品と一緒に輸入して「純正」として流通させている様です。ダメですね。

3、華僑北路のケーブルショップビル内でFoxconn製 Lightningケーブルを買う。

現地ではE75もC48も需要がありませんし、中華ブランド(REMAXなど)では横流し品なんかも扱いません。なので、Foxconn製を手に入れるとしたらケーブル販売者が集まっているビル内のノンブランド店に限ります。

ノンブランド店には写真の様にケーブルが無造作に置かれており、まとめ買い前提で価格が変動しますが、だいたい5〜10元程度。Foxconn製ケーブルは別途ケースに入っているので見分けが付きやすく、価格は20〜30元(320〜480円)程度でした。

高い買い物です(´;ω;`)ウッ…

こんなケースに収まってます

複数の店頭で検査をしましたが、どこのお店もダメでした。

売り子の方は本物だと思い込んで販売しているケースが多く、検証結果を見せると「もっと検査をしてくれ!面白い」というリアクションがほとんどでした。もちろん、全部偽物であっても、再び純正のFoxconn製として販売していくのでしょう。そんな状態でした。

そこでも、大元が純正と言っているから純正。そんなスタンスでした。対面販売でも本物の純正を手に入れることは意外にも困難だったのです。

 

 

余談ですが、現地で話を聞いた所、Foxconn製などiOSデバイス関連の(横流し)部品に関しては規制が強化された?ようなので修理部品関連は店頭から多く姿を消しているとの事。ただし、iPhoneパネルの修理に関しては町中のビジョンでも宣伝放送されているくらい事業としては存続しているみたいですね。

 

・本物は?返品は?

2016年秋頃

Aliexpressの業者とコンタクトを取って、華僑北路の某所で待ち合わせを取り付けましたが。結果的にはその場での交換はなし。後日、現地の方に依頼して、返品・返金の手続きを行ってもらいました。結構相手は厄介でしたが無事に返金。

それで終わるのは物足りないので、完全な純正のE75を手に入れるべく模索してもらいました。

数日間はかかりましたが今までの価格帯より高めに設定されたケーブルを入手。35〜40元(まとめ買い)と最初のAliexpressで購入した物の値段の実に倍です。

2機種の検査機ではE75として認識し、品質も合格。

しかしシリアルのレーザー刻印はありません(刻印前に横流しされた?)。

そんな可能性もありますし、はたまたコレも偽物かもしれません。なので、刻印なんてアテにならないんですよ。

上が本物、下が偽物。

と、言うわけで本物の純正Foxconn製Lightningケーブルは、分かってないとほぼ確実に偽物を掴まされます。初めから偽物として販売されてるLightningケーブルと同じ品質で価格は倍またはそれ以上の仕入れ値です。

偽物のフェイクE75ケーブルでも純正的な動作はしますので日常使いは問題がありませんが純正品質としては劣るため知ってしまうと納得行くものではありませんし、あの素材は劣化しやすく壊れやすいので価値的にも大きく劣ります。

日本で販売している業者は、検証機材を用いたり、信頼ルートのサプライヤーと契約したり、知識のあるスタッフを動員してE75を検証するなどしているのでしょうか?

ただ言えることは、メルカリに出されているFoxconn製は値段感から判断して99%精巧にできた偽物という事が予測されます。メルカリのガジェット系は闇が深いです。

 

 

(まじこ)

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